心地よい間取りを考える~暮らしに必要なスペースはどのくらいか・ゆとりある家の広さを考える~
暮らしに必要なスペースはどれくらい?
具体的な間取りの計画の前に、暮らしに必要なスペースの広さを把握しましょう。
家の大きさは、多くの場合、次の2つによってきまってきます。
1つは敷地にかかる法的規制。
建ぺい率や容積率、日影や北側斜線制限などの法的規制があり、
厳しい規制を受ければ、床面積は狭くなります。
もう1つは資金的制約。坪単価を低く抑えれば面積は広くなりますが、
家の仕様や性能のランクが落ちます。坪単価を上げれば、エ面積は得られませんが、
仕様や性能は高くなります。
間取り係数の考え方
基本の部屋・・・・・・・・・・・係数1.0
- リビング
- 寝室
- ダイニング
- 子供部屋
- 和室
- その他(書斎・趣味のスペースなど)
ゆとりスペース・・・・・・・・・係数0.5~1.0
- 玄関
- キッチン
- 洗面・脱衣所
- トイレ
- 収納
- 浴室
- 廊下
- 階段
- その他(床の間、縁側など)
間取り係数合計・・・・・・・・・係数1.5~2.0
数値が大きいほど住まいのゆとり度が高いことを示します。
住まいをリビングや寝室、ダイニングなどの『基本の部屋』とキッチンや収納、
トイレ、浴室などの『ゆとりスペース』の2つに分けて、
おおまかに面積を対比させて考えていくという方法です。
通常、『基本の部屋』の床面積の合計を1.0とすると、
『ゆとりのスペース』の床面積の合計は0.5~1.0の間に納まるものです。
これらを合計した数値を『間取り係数』と呼びます。
間取り係数が大きいほど住まいのゆとりが大きくなります。
ゆとりある家の広さを計算してみる
間取り係数を使って、家の広さを算出してみましょう!
計算式は『基本の部屋の面積』×『間取り係数』=『延床面積』
『延床面積』は動かせない状況で、ゆとりが欲しい場合は、『間取り係数』を1.8ぐらいにして
計算します。
これで『基本の部屋の面積』が出るので、それを目安に部屋の数や広さを調整します。
間取り係数は、1.5~2.0の範囲で決めます。
係数が1.5を下回ると、間取りとして成り立たないので注意しましょう!
逆に2.0を上回ったら、面積を減らすことを考えましょう。
間取り係数の算出方法
- 敷地・条件・予算から目標とする延べ床面積を割り出す
- 希望する『基本の部屋』の大きさ(畳数)を挙げる
- 畳数の合計×0.5=坪に換算
- 基本の部屋の大きさ(坪)分の延床面積(坪)
- 1.5以下なら間取りは不可能。2.0以上なら延べ床面積を縮小