間取りと構造の関係とは?丈夫で安定した家のカタチ~心地よい間取りを考える~
間取りは骨組みによっても決まります。住宅の構造は、骨組みの材料により、
木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC造)に分類されます。
木造には軸組構法(在来工法)、伝統構法、2×4工法があります。
鉄骨造は、骨組みに鋼製の柱や梁を用います。
鋼材は加工しやすいため、比較的自由設計でき、柱のない広い空間などが可能です。
また、3階建て以上や耐火性能が必要な場合にも選択されます。
RC造は、強固な構造体が特徴で、優れた耐震性、耐火性、耐久性を備えています。
建物は、自らの重みに加えて、家具や人、積雪などの重みに耐えられなくてはなりません
また、地震や風などの横から加わる力もあります。
これらの力を骨組みを介して上から下に流すことで、倒壊や破損を防ぐことが
構造最大の役割です!
丈夫で安定した家のカタチ
建物にかかる力は柱や梁で受け止められて、下に流れていくことを説明しました。
この上からと横からの力の流れがスムーズに伝わっていくような構造にすることが、
丈夫で安定した家をつくることにつながります。
そのためには、上階と下階の主な柱や梁が、規則正しく立体格子状になっていることが
理想です。
1階と2階の間取りを重ね合わせてみて、立体格子状にうまく一致していれば、
構造的にも安定した良い間取りであると言えるでしょう。
1階と2階で柱や梁の位置がずれていると構造的に不安定と言えます。
また、建物の外側には、建物を全体を支える通し柱が必要ですが、
3カ所も不足しています。通し柱がなければ、屋根に大きな力がかかったときに、
建物全体で重さを支えられません。
各部屋の並びや間仕切りの位置に1階と2階でずれがなく、梁や柱が一直線に
配置されています。
2階の輪郭をベースにして、屋根のかたちを想定し、2階の輪郭をそのまま1階に下す。
いわゆる箱型総2階のシンプルなつくりで、建築費用も抑えることができます。
そのうえで1階の面積の不足部分は、下屋にして追加する。
このように、建物のカタチが単純でまとまりがよければ、耐震性に優れ、
耐久性の面でもいいでしょう。