注文住宅の資金計画のたて方★費用別・建てられる注文住宅プランのお話★
注文住宅の醍醐味は、自分でゼロから決められることです
いくらでどのような家が建てられるのかがわかれば、自分たちの予算で
満足できる家を建てられるのかがイメージできます。
そこで、価格を抑えたい、一つだけこだわりを実現したい、
すべての希望をかなえたい、の3つの軸でどんな家が建つのか、
建てる際の注意点などを解説します。
【価格を抑えたい場合の住宅プラン】
シンプルなデザインでコストコントロール
価格を抑えて注文住宅を建てたいという要望の場合、いくらを想定予算と
するかによって建てられる家が変わります。
例えば、1000万円台を想定すると、すべての工務店やハウスメーカーが
対応できないということは覚えておきましょう
建築費は家の形に左右されることが多いので、凹凸の少ない長方形や
正方形のシンプルな家になることが多くなると考えられます
一方、コの字型やL字型、中庭を建物で囲んだ口の字型といった
特徴のある間取りの家だったり、出窓がたくさんある、外壁を凹ませて
ベランダを多く設けたりなど凹凸の多いデザインでは、
例えば同じ100㎡の床面積でも建築コストが増大
複雑なデザインは施工の手間もかかるので職人にかかる人件費も
増えがちです。価格を抑えて建てたいという家には向かないでしょう。
さらに、コストがかかるのは建物の材料費
耐水性や防汚性が高い外壁材や屋根材は高額なものが多いです。
使えば使う分だけ建築費を押し上げてしまいます。
つまり、できるだけシンプルなデザインの家。これがコストコントロールの
ポイントになります。
≪一例≫
外観・・・長方形や正方形で、1階と2階の床面積が同じ総2階建て
屋根・・・本を伏せたような形の山形の切妻屋根や、傾斜が1面の片流れ屋根の家が
コストが低いとされるので、覚えておきましょう
また、内観デザインも外観同様シンプルにすることでコストを軽減できます。
コストのかさむ凝った間取りや同じく材料費がかかる無垢材(むくざい)、
漆喰(しっくい)などの自然素材はワンポイントに押さえるなどの
工夫をするといいでしょう。
基本的な依頼先探しとしては、ローコストをうたう建築会社などになります。
一方、高額と考えられがちなハウスメーカーも捨てたものではありません
資本力やこれまでの豊富な経験を活かして、あらかじめ基本設計プランを
用意して設計にかかる手間や日数を削減したり、設備や部材などを
大量仕入れすることでコストを抑えている会社もあります。
高い性能を保ったままの手ごろな価格の住まいも探しやすくなっているので、
しっかりと情報収集をしましょう。
【1000万円台で建てられる住宅の特徴】
デザイン:シンプルな形状のものに
素材:自然素材をたくさん使えない
自由度:凝った間取りはしない
設備:建築会社やハウスメーカーの標準仕様にする
≪何かひとつは絶対にこだわりたい場合の住宅プラン≫
基本仕様をベースに優先順位をしっかりつける
それほど多くの予算はないけれど、せっかくの注文住宅だから、
これだけは絶対に譲りたくない!!という人もいると思います。
例えば、2000万~3000万円台を想定しましょう
ハウスメーカーをはじめ、建築会社の中には、ある程度プランの決まった
基礎仕様の家を設定しています。こうした会社を候補に入れると、
ゼロから考えるよりも打合せ時間が削減できたり、その会社の知見を
活かした家づくりがしやすく、かかる費用も分かりやすいです。
費用感がわかればこだわりの種類や数がどれだけかなえられるかがわかります。
そこで大切になるのが『優先順位』基本仕様を見たうえで、足りないポイントや
もっとこだわりたいポイントに優先順位をつけていきましょう。
例えば、内装にはコストをかけずにいい家具を入れたり、家具の買い替えは
せずに今使っている家具を使い、その分をドアや窓など、一部のこだわりの
素材に使うなどして、工夫次第でこだわりをかなえることが可能になります。
注文住宅は家づくりの希望を次から次へと盛り込んでしまいます。
建売住宅やマンションと違い、予算オーバーになりがちなので注意が必要です
なので、絶対に譲れない条件、希望を明確にすることで、コストをコントロール
することが大切になります。
【2000万~3000万円台で建てられる住宅の特徴】
デザイン:塗り壁、金属系などの外壁材で個性演出
素材:いくつかこだわり素材を使う
自由度:バルコニーなど+αスペースなども考えて
設備:最新式の設備や水まわりもチェック
〚全ての希望をかなえたい場合の住宅プラン〛
4000万円台~が想定予算
希望をすべてかなえた家は全員が実現できるというわけではありません。
ネックとなるのが予算です
希望内容によりますが、全国で建てられている注文住宅の平均的な建築費用は
約3359万円ですこの3000万円台という価格の場合、好きなデザインや間取り、
憧れの設備などを『いくつか』実現できるといわれています。
しかしながら、『全ての希望』をかなえられるかというとそうではありません。
目安になる価格としては、2階建て(延床面積120㎡前後)であれば、
「4000万円台」が該当しやすくなります。こだわりの強い人が希望を全部
詰め込むとこのくらいの金額になることが多いです。
注文住宅の魅力である、狭小地や不整形地の建物でも敷地の形を有効活用した
家も建ちやすいです。門やアプローチなど外構にも費用がかけられ、
外観デザインの満足度も高められます
依頼先も大手ハウスメーカーから中小建築会社、設計事務所など
多彩な依頼先から選びやすくなります。
あれもこれもと希望を詰め込みすぎて予算をオーバーしてしまったり、
不必要な設備を入れてしまったりしないように、しっかりと希望を整理して、
暮らしに根差したプランニングを考えるのが必要です
【4000万円台~建てられる住宅の特徴】
デザイン:土地に合わせたデザインの外観や間取りも
素材:LDKなど家族共有のフロアに自然素材をふんだんに使えることも
自由度:間取りの自由度もある程度高まる
設備:場所によっては良質な床材+最新設備がつけられることも
注文住宅は自分たちが、こだわりたい家を建てることができます。
情報収集をして予算にあったお家をプランニングしてみてくださいね